まかない飯こそ飲食バイトの魅力

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隠れた魅力 まかない飯

飲食店でのメリットというと、「時給が高い」「人との出会いがある」といったあたりまえのことを最初に挙げる人もいるかもしれませんが、実は隠れたメリットはそこではありません。
飲食店で働くことの最大のメリット、それはまかない飯にあります。
まかない飯とは、バイトなどで働いた人が仕事のあとの出される食事のことで、大抵はお店で使っている食材のあまりを流用して作ります。
その日にあまり出なかった食材を適当に使って作るので、時は普通の発想ではできないようなおもしろいメニューができることが特徴になっています。
例えば居酒屋で余った牛肉を焼いたものをそのままカレーの上に乗せたり、レストランなどでは余ったカボチャを混ぜ込んだシチューなどが作られたりします。

まかないを担当するのは新人のキッチンスタッフということもあるのですが、お店によってはお客さんに出す料理よりも創作性を出せることから、楽しんで作る店長クラスのシェフスタッフがいたりします。
そうした意外性のあるまかないメニューの中には、普通の料理研究ではとうてい出来上がることのなかっただろう意外性のある美味しさのものがあったりします。

中には人気メニュー化するまかないも

有名なものをひとつ挙げれば、大手ラーメンチェーンである「山頭火」での醤油味の炊き込みご飯です。
山頭火では、主力商品に使われるラーメンのためのスープには肉を長時間煮込んだ特殊なものを使っていたのですが、まかない飯にはこの濃厚スープを使った炊き込みご飯がよく出されていました。
スープだけでもおいしいとファンのつくラーメン屋であったこともあり、これをつかった炊き込みご飯はスタッフの中でも好評で、ついには商品化して販売されるほどにもなりました。
ですが、この本当の美味しさはレトルトになったものではなく、当時にお店で働いていたスタッフにしかわからないものであったことでしょう。

他にも、全国的にまかない飯が定番メニューに昇格し、いつしかお店の主力メニューになっていったという例も多く見られています。
私もこれまでかなりおかしなまかない飯を食べてきましたが、中にはその意外な取り合わせが妙な美味しさを出していたという例がかなりありました。
一人暮らしの地方出身の大学生などにとっては、自分で食事を用意するよりも便利なまかない飯を利用するためだけにアルバイトをするというのも一つの手のような気がします。
その時そのスタッフの間でしか開発されないまかない飯を食べるためにも、飲食店でのバイトはおすすめです。